膝を曲げた時にボキボキ鳴る原因とは?

膝を曲げた時にボキボキ鳴る原因とは?

膝を曲げたときに「ボキボキ」と音が鳴る現象には、いくつかの原因が存在します。

まず最も一般的なのが、関節液の中に生じる気泡が弾けることで起こるキャビテーションという現象です。

これは指の関節を鳴らすのと同じ仕組みで、圧力変化によって関節液に微細な気泡が発生し、それが破裂する際に「ポキッ」と音がします。

痛みを伴わない場合は生理的な現象であり、特に心配する必要はありません。

しかし、膝周囲の靭帯や腱が骨に擦れて「パキッ」と鳴るケースもあります。これは柔軟性の低下や筋肉のアンバランスが原因となりやすく、例えば太ももの前後の筋肉の緊張が強いと、膝の動きに伴って腱が引っかかり音が出ることがあります。

また、膝蓋骨(お皿)が外側に引っ張られることで曲げ伸ばしの際に「コキッ」と鳴ることもあり、特に大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)のバランスが崩れている人に多く見られます。

これらは比較的軽度な要因ですが、繰り返し音が鳴る場合や違和感を伴う場合は注意が必要です。

一方で、「ゴリゴリ」「ミシミシ」といった摩擦音がする場合は、軟骨の摩耗や半月板の損傷が関係している可能性があります。

特に中高年に多い変形性膝関節症では、軟骨がすり減ることで関節面が滑らかさを失い、動作のたびに摩擦音が発生します。

進行すると痛みや腫れを伴い、階段の昇降や正座が困難になることもあります。さらに半月板損傷では、膝を曲げ伸ばしする際に「バキッ」とした音と鋭い痛みが同時に現れることがあり、スポーツや外傷がきっかけになるケースが多いです。

注意すべきサインとしては、音と同時に痛み・腫れ・熱感・動かしにくさがある場合です。

特に階段の昇降や立ち上がりで動作開始時の痛みがある場合は、関節疾患の可能性が高いため早めに整形外科や整体でみてもらうといいと思います。

セルフケアとしては、太もも前後の筋肉(大腿四頭筋やハムストリングス)のストレッチや、膝周囲の筋力トレーニングが有効です。

スクワットは浅めに行い、膝への負担を減らすことがポイントです。また、体重管理によって膝への圧力を軽減し、靴のクッション性や安定性を見直すことも予防につながります。

特に日常生活では、長時間の正座や急な方向転換を避けることも膝の保護に役立ちます。

結論としては、膝の「ボキボキ音」は痛みがなければ多くの場合は心配不要ですが、痛みや腫れを伴う場合は関節疾患のサインであり、早期の対応が重要です。

気になる方は是非ご相談くださいね!

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